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建築前の「家族会議」の進め方と合意内容を遺す「議事録」の書き方

【背景と概要】

親の建て替えトラブルの9割は、「別居している子どもが、知らない間に実家の建て替え計画が進んでいたこと、あるいは親のお金が使われていたことを後から知る」という、コミュニケーションの不足から始まります。長男夫婦と親だけで盛り上がって契約した後に、次男から「親の貯金を勝手に使うな」「介護はどうするんだ」とクレームが入り、着工直前で計画が白紙になるケースが絶えません。これを防ぐためには、契約前に子ども全員を集めた「家族会議」の開催が絶対条件です。

【家族会議の正しい進め方のステップ】

  1. タイミング: ハウスメーカーと「請負契約」を結ぶ前、間取りの大枠と概算見積りが出た段階で行います。
  2. 参加者: 親夫婦、同居予定の子ども夫婦だけでなく、別居している子ども(その配偶者は基本同席せず、血縁者のみが望ましい)も全員集めます。遠方の場合はオンラインでも構いません。
  3. 開示する情報(透明性): 以下の資料をすべて隠さずに見せます。
    • 新しい家の図面と見積り総額。
    • 資金の内訳(親がいくら出し、子どもがいくらローンを組むか)。
    • 建て替え後に親の手元に残る「老後資金(医療・介護費)」の残高。
    • 将来の相続時、この家をどうするつもりか(長男に遺す等)という親の意志。

【合意内容を法的・心理的に担保する「議事録」の書き方】

口約束は時が経つと「そんなことは言っていない」と風化します。会議が終わったら、必ず簡単な「家族会議議事録(合意書)」を作成し、全員が署名・捺印をして各自1部ずつ保管します。

  • 記載すべき必須項目:
    • 日時、場所、出席者名。
    • 建て替え工事の総予算と、親からの出資額(贈与ではなく、持分登記に反映させる旨)。
    • 親の老後、万が一介護が必要になった際の第一対応者(例:同居する長男夫婦が主に看る、など)。
    • 将来の相続において、今回の建て替え物件(土地・建物)は長男が相続し、他の兄弟は別途財産(または代償金)で調整することに「全員がその場で同意した」という一文。

この議事録があるだけで、将来親の認知機能が低下したときや相続が発生した際、他の兄弟が「あのとき騙されてお金を使われた」と主張するのを防ぐ強力な抑止力になります。

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