【背景と概要】
減築して家をコンパクトにするシニアの建て替えですが、一方で「お盆や正月に子ども世帯や孫たちが帰省したとき、泊まる部屋がないのは寂しい」という本音もあります。だからといって、年に数日しか使わない「客間(和室)」のために、普段使わない広い部屋を作っておくのは、減築の思想(コストと管理の削減)に反します。目指すべきは、普段は夫婦2人の趣味や家事のスペースとして使いつつ、家族が集まったときだけ「ゲストルーム」に変変できる多目的・可変間取りです。
【リビング直結の「小上がり畳コーナー」の魔法】
客間を独立した個室として作るのではなく、リビングの一角に3畳〜4.5畳程度の「小上がり(床面が30cmほど高くなっている)の畳スペース」を設ける設計が非常に有効です。
- 普段の使い道: 畳の上でゴロゴロ寛いだり、洗濯物を畳む家事スペースとして使えます。また、小上がりの段差に腰掛けることで、リビングのソファの代わりに椅子としても機能します。
- 帰省時の使い道: リビングとの境界に隠し引き戸(天井突っ張り式のロールスクリーンなど)を閉めることで、あっという間に独立した「布団を敷いて寝られる個室(ゲストルーム)」に変身します。
【個室を繋げて大空間にする「可動間仕切り」】
あるいは、主寝室の隣に独立した6畳の「書斎・趣味部屋」を作っておき、その間の壁をすべて取り払える「引き込み戸(ドアを開けると壁の中にすべて収まる扉)」にしておきます。
子どもが帰ってきたときは、その扉を閉めて1つの個室として提供し、普段は扉を全開にして、夫婦の広大なリビングの延長やセカンドリビングとして広く使います。
このように、「1つの空間に2つ以上の役割を持たせる(多目的化)」工夫を凝らすことで、坪数を極限まで抑えながら、家族の絆も大切にできる非常にスマートな減築ハウスが完成します。
















