結論:全国の多くの地方自治体が「老朽危険空き家解体補助金」や「木造住宅耐震除却助成」を用意しています。坪数や構造によりますが、数十万〜100万円以上の解体費を節約できる可能性があります。
建て替えの総予算を組む際、多くのシニアが見落としがちで、かつ削ることができないのが「既存住宅の解体費用」です。昨今は廃材の処分費や人件費が高騰しており、一般的な木造2階建て(30〜40坪)の家を解体するだけでも、150万〜250万円程度のまとまった現金が必要になります。
この負担を軽減するため、各市区町村(地方自治体)では、街の防災性向上や空き家対策の一環として、以下のような解体に対する強力な補助制度を設けています。
- 老朽危険家屋(空き家)解体補助金
長期間、誰も住んでおらず、放置すると倒壊の恐れや近隣への迷惑がかかる「特定空家等」に準ずる建物を解体する場合、費用の3分の1〜2分の1(上限50万〜100万円程度)を自治体が補助してくれます。
- 木造住宅耐震除却(解体)工事助成
昭和56年(1981年)5月以前の「旧耐震基準」で建てられた木造住宅を、新築(建て替え)を前提として丸ごと解体・撤去する場合に、一律で数十万円、あるいは工事費の一部を助成する制度です。
シニアの建て替えで最も注意すべき「更地(空き地)トラップ」
解体補助金を使う・使わないに関わらず、シニアの建て替えで建物の税金以上に最も警戒しなければならないのが「土地の固定資産税」です。人が住む家が建っている土地(住宅用地)は特例により、固定資産税が本来の6分の1に大減税されています。
もし、古い実家の解体工事を「秋口(10月〜11月頃)に行い、土地を完全な更地にした状態で1月1日(賦課期日)を迎えてしまい、新築の完成が翌年の春以降になる」というスケジュールで動いてしまうと、1月1日時点で「土地の上に家が存在しない」ため、住宅用地の特例が外れ、その年の土地の固定資産税が一時的に最大6倍に跳ね上がるという大惨事が起きます。
解体補助金を申請する際は、役所の「交付決定通知書」が届く前に解体契約を結んではいけないというルールを守りつつ、1月1日の瞬間に敷地がどういう状態になるか、ハウスメーカーの担当者と解体・着工のスケジュールを綿密にコントロールすることが極めて重要です。
















