「階段はできるだけコンパクトにした方が、部屋を広くできますよね?」
階段は意外と面積を使います。
そのため、
「階段をコンパクトにして、その分LDKを広くしたい」
「収納を増やしたい」
と考えることがあります。
しかし、
階段は家の中でも転倒・転落に特に注意したい場所です。
毎日使う場所だからこそ、
面積効率だけでなく、
上りやすさ・下りやすさ・将来の安全性
まで考える必要があります。
階段は「上る」より「下りる」を考える
階段を検討するとき、
上りやすいか
を考えがちです。
しかし安全面では、
下りるときの感覚
も非常に重要です。
急な階段では、
足元が見えにくい。
一段踏み外す。
勢いがつく。
といったリスクを考える必要があります。
蹴上げと踏面を見る
階段には、
一段の高さである、
蹴上げ。
足を乗せる部分である、
踏面。
があります。
一般論として、
一段が高く、
踏面が狭くなれば、
急に感じやすくなります。
だから、
「階段は何段ですか?」
だけではなく、
「一段の高さと足を置ける奥行きはどのくらいですか?」
まで確認すると分かりやすくなります。
図面では階段の怖さが分かりにくい
平面図を見ると、
階段は何本かの線で描かれています。
そのため、
実際にどのくらい急なのか。
足をどのくらい置けるのか。
天井はどのくらい高いのか。
は想像しにくいものです。
できれば、
同じような階段をモデルハウスや完成住宅で実際に上り下りする
ことをおすすめします。
子どもにとって安全?
小さなお子さんは、
階段を急いで上り下りする。
手すりを使わない。
階段で遊ぶ。
ということがあります。
大人には問題なくても、
子どもには一段が高く感じることがあります。
子育て世帯では、
大人だけを基準に階段を考えないこと
が大切です。
高齢になったときは?
新築時には30代。
でも30年後には60代。
40年後には70代。
です。
家は長く使います。
足腰が弱くなったとき、
急な階段を毎日上り下りする生活がどうなるか。
手すりも重要
階段では、
手すり。
位置。
握りやすさ。
連続性。
なども重要です。
特に、
途中で手すりが途切れる。
曲がり部分で持ち替えにくい。
ということがないか確認します。
回り階段にも注意する
途中で方向が変わる、
回り階段。
限られたスペースへ階段を配置しやすいメリットがあります。
一方、
三角形などの踏み板になる部分では、
内側と外側で足を置ける幅が変わります。
毎日どの位置を歩くのかも考え、
実際に上り下りした感覚を確認すること
が大切です。
直階段にもメリット・注意点がある
まっすぐ上がる直階段は、
形が分かりやすく、家具など大きな物を2階へ運ぶ際にも使いやすい場合があります。
一方で、
万一転倒した場合に途中で止まりにくいことも考えられます。
つまり、
階段形状にもそれぞれ特徴があります。
大型家具を運べる?
意外と忘れやすいのが、
ベッド。
マットレス。
家具。
家電。
などの搬入です。
階段が、
狭い。
曲がりがきつい。
天井が低い。
場合、
2階へ家具を運べない
可能性があります。
将来の家具買い替えまで考えるなら、搬入経路も確認します。
階段を小さくした分、本当に得している?
階段を少し小さくして、
LDKを0.5畳広げた。
その結果、
毎日使う階段が急になった。
それが本当に家族にとって価値があるのか考えます。
よくある失敗例
「できるだけLDKを広くしたい」
という希望から、
階段をコンパクトに設計。
完成すると、
思っていたより急。
子どもが下りるときに怖い。
荷物を持って上り下りするのも大変。
さらに将来、
「年齢を重ねたら、この階段はもっと大変になるかもしれない」
と気づいた。
原因
階段を「面積を取る場所」と考え、安全性・使いやすさを後回しにしてしまったことです。
後悔しないためのチェックポイント
- 一段の高さを確認したか
- 足を置く奥行きを確認したか
- 実際に似た階段を上り下りしたか
- 下りるときに怖くないか
- 子どもでも使いやすいか
- 将来高齢になっても使えるか
- 手すりは握りやすいか
- 回り部分が急になっていないか
- 大型家具を搬入できるか
- 部屋の広さを優先しすぎていないか
まとめ
階段は、
毎日使う家の設備です。
しかも、
30年。
40年。
と使います。
だから、
「できるだけ小さく」
ではなく、
「できるだけ安全に、無理なく使えるように」
考えることが重要です。
LDKを少し広くするために、
毎日使う階段を無理に小さくしない。
若い今だけではなく、子どもにも、30年後の自分たちにも使いやすい階段。
そこまで考えることが、長く安心して暮らせる家づくりにつながります。
















