「道路より高い土地なら、水害にも強そうですし、低い土地より安心ですよね?」
道路より高い土地を見ると、
「水も入ってきにくそう」
「道路から家の中が見えにくい」
「高いほうが良い土地なのでは?」
と感じる方も多いと思います。
確かに、道路との高低差をうまく活かせば、
プライバシー。
眺望。
建物の見え方。
などでメリットが出る場合があります。
しかし、
道路より高ければ高いほど良いわけではありません。
高低差が大きい土地では、
擁壁。
階段。
駐車場。
造成。
排水。
などに注意が必要です。
まず擁壁を確認する
道路より土地が高い場合、
敷地の土が道路側へ崩れないように、
擁壁
が設置されていることがあります。
特に古い住宅地では、
何十年も前に造られた擁壁が残っていることがあります。
その場合、
ひび割れ。
傾き。
膨らみ。
水抜き穴。
劣化。
などを確認します。
そして、
その擁壁を新しい家でも利用できるのか
についても確認が必要です。
擁壁があるから安心とは限らない
現地に大きなコンクリート擁壁があれば、
「立派だから大丈夫でしょう」
と思うかもしれません。
しかし、見た目だけでは判断できません。
いつ造られたのか。
どのような構造なのか。
必要な手続きや記録は確認できるのか。
現在の状態はどうなのか。
新築計画への影響はないのか。
こうした内容を確認します。
特に、
古い擁壁+高低差の大きい土地
は、購入前にしっかり調べておきたい土地です。
駐車場をどこに作る?
道路より高い土地で意外と大きな問題になるのが、
駐車場です。
例えば敷地が道路より1.5m高い。
そのままでは道路から車を入れられません。
そこで、
擁壁の一部を撤去する。
土を掘る。
駐車スペースを道路と同程度の高さにする。
新しく土留めを造る。
といった工事が必要になる場合があります。
つまり、
土地は広いのに、駐車場を作るために大きな造成費が必要になる
可能性があります。
玄関まで毎日階段になることも
駐車場を道路と同じ高さにすると、
今度は駐車場から玄関まで高低差ができます。
例えば、
毎日10段以上の階段を上る。
ベビーカーを運ぶ。
買い物袋を持って上る。
高齢になってから上り下りする。
という生活になるかもしれません。
30代では気にならなくても、
30年後も同じように使いやすいか
を考えておくことが大切です。
スロープを作れば大丈夫?
将来を考えて、
「階段ではなくスロープにしよう」
と思うかもしれません。
しかし、高低差が大きいほどスロープには長さが必要になります。
その結果、
庭が小さくなる。
駐車場が狭くなる。
外構費が増える。
ということもあります。
だから土地購入前に、
建物だけでなく駐車場・階段・スロープまで配置してみる
ことが重要です。
よくある失敗例
高台で眺めも良く、道路からの視線も気にならない土地を購入。
ところが外構計画を始めると、
駐車場を作るための掘削。
既存擁壁への対応。
新しい土留め。
玄関階段。
などに大きな費用が必要になった。
建物価格は予算内だったのに、
造成・外構で予算オーバー
してしまった。
原因
高低差を「景色」だけで見て、「工事費」として見ていなかったことです。
土地の高低差は、
建築費。
外構費。
そして毎日の生活動線にも影響します。
土地選びでの考え方
道路より高い土地なら、
① 高低差を確認
↓
② 擁壁の有無を確認
↓
③ 擁壁の状態・資料を確認
↓
④ 駐車場位置を決める
↓
⑤ 玄関までの高低差を確認
↓
⑥ 階段・スロープを計画
↓
⑦ 造成・外構費を含めた総額を確認
という順番で検討します。
後悔しないためのチェックポイント
- 道路との高低差を確認したか
- 擁壁の有無を確認したか
- 擁壁の状態を確認したか
- 駐車場を実際に配置したか
- 玄関までの階段数を確認したか
- 将来の生活も考えたか
- 造成・外構費を見積もったか
まとめ
道路より高い土地には、
プライバシーや眺望などのメリットがあります。
しかし、
高低差が大きくなるほど、
擁壁。
駐車場。
階段。
スロープ。
造成。
外構。
に費用がかかる可能性があります。
だから、
「高い土地=安心」「低い土地=悪い」と単純に判断しないこと。
重要なのは、
その高低差を利用して、無理なく家と駐車場をつくれるか。
そして、
造成・外構まで含めて予算内なのか。
土地は平面だけではなく、「高さ」まで見て選ぶことが大切です。
















