「買い物から帰って、そのままキッチンへ行ける間取りって便利ですよね?」
最近人気なのが、
玄関→パントリー→キッチン
という買い物帰りの動線です。
スーパーから帰宅。
玄関を開ける。
そのままパントリーへ。
食品を収納。
冷蔵庫へ入れる。
確かに便利です。
既存Q&Aでも、買い物帰りの動線が長いことは家事動線上の負担として扱っています。
しかし、
玄関とキッチンをつなげれば必ず便利になるわけではありません。
実際の買い物を想像する
例えばスーパーで、
買い物袋3袋。
2Lのペットボトル。
お米。
トイレットペーパー。
を買ったとします。
さらに小さなお子さまと一緒。
この状態で玄関からキッチンまで遠ければ、確かに大変です。
だから、
重い荷物を持って歩く距離を短くする
という考え方は非常に有効です。
冷蔵庫までの距離を見る
「玄関からパントリーへ行けるから便利」
だけでは不十分です。
実際の買い物では、
冷蔵品。
冷凍食品。
常温食品。
日用品。
があります。
常温食品はパントリー。
冷蔵品は冷蔵庫。
冷凍食品は冷凍庫。
日用品は別収納。
というように収納場所が分かれます。
だから、
玄関→パントリーだけでなく、玄関→冷蔵庫まで確認する
ことが大切です。
パントリーを通路にすると収納が減る
ここは注意したいポイントです。
例えば、
玄関。
↓
シューズクローク。
↓
パントリー。
↓
キッチン。
とつなげれば、非常に便利そうに見えます。
しかし、人が通るためには通路が必要です。
パントリーの両側に出入口を作れば、
壁が減る。
棚が減る。
収納量が減る。
ということがあります。
つまり、
便利な動線を作るために、収納力を犠牲にしていないか
を確認する必要があります。
回遊する必要が本当にある?
既存のQ&Aでも、回遊動線については「回れること」より「無駄に歩かないこと」を重視しています。
玄関からキッチンへ直接行ける動線も同じです。
必ず、
玄関→パントリー→キッチン→LDK→玄関
と一周できる必要はありません。
玄関からキッチンへの距離が十分短ければ、
普通の動線でも使いやすい場合があります。
キッチンが玄関から見えないか
玄関とキッチンを近づける場合には、
来客時の視線
も確認してください。
玄関ドアを開ける。
その先に冷蔵庫。
さらにキッチンのシンク。
ゴミ箱。
まで見える。
これでは生活感が出やすくなります。
便利な動線と、
見せたくないものを隠す設計
を両立させることが重要です。
ゴミ出し動線にも使える
玄関とキッチンが近いメリットは、買い物だけではありません。
キッチンから出るゴミを、
玄関。
勝手口。
屋外ゴミ置き場。
へ運ぶ動線も短くできます。
つまり、
「入ってくる買い物」と「出ていくゴミ」の両方
を考えると、より使いやすい配置が見えてきます。
よくある失敗例
「玄関からパントリーへ行ける間取りにしたい」
という希望を最優先。
通り抜けできる大きなパントリーを作った。
しかし住み始めると、
出入口が2か所あるため棚を置ける壁が少ない。
人が通る場所には物を置けない。
結果、
2畳あるのに思ったほど収納できないパントリー
になってしまった。
原因
動線を短くすることだけを考えて、収納量とのバランスを考えなかったことです。
動線には面積が必要です。
通路を増やせば、その分、
収納。
壁。
家具スペース。
が減る可能性があります。
間取りでの考え方
① 買い物量を考える
↓
② 駐車場から玄関まで確認
↓
③ 玄関から冷蔵庫まで確認
↓
④ パントリーへの動線を確認
↓
⑤ 収納量が減らないか確認
↓
⑥ ゴミ出し動線も確認
↓
⑦ 来客からの視線を確認
という順番がおすすめです。
後悔しないためのチェックポイント
- 駐車場からキッチンまで近いか
- 冷蔵庫まで荷物を運びやすいか
- パントリーへ直接行く必要があるか
- 通路によって収納が減っていないか
- ゴミ出し動線は短いか
- 玄関からキッチンが丸見えにならないか
- 回遊すること自体が目的になっていないか
まとめ
玄関からキッチンへ直接行ける動線は、
買い物帰りの負担を減らせる、とても便利な間取りです。
しかし、
「玄関→パントリー→キッチン」とつなげれば正解ではありません。
大切なのは、
買い物袋をどこへ運ぶのか。
冷蔵庫まで何歩なのか。
パントリーの収納量は十分か。
ゴミ出しはしやすいか。
来客からキッチンが見えないか。
まで考えることです。
通り抜けできるようにした結果、通路ばかり増えて収納が減ってしまっては、本末転倒です。
回遊動線についても、既存Q&Aでは「回遊できること」より「無駄に歩かないこと」を重視しています。
だから、
「回れる間取り」ではなく、「最短で家事が終わる間取り」を考える。
玄関からキッチンへの動線も、
動線の短さ+収納量+使いやすさ
この3つのバランスで考えることが、後悔しない間取りにつながります。
















