「結局、家事・子育てがラクになる家で、一番大切なことは何ですか?」
100問を通して、
玄関。
収納。
洗濯。
ファミクロ。
洗面。
キッチン。
子ども部屋。
在宅ワーク。
将来の暮らし。
まで考えてきました。
その中で一番大切なのは、
「家事をする人をラクにする」だけで終わらないこと。
です。
目指したいのは、
家族みんなが自分のことを自分でできる家。
です。
家事動線を短くするだけでは足りない
例えば、
洗濯動線を10歩から5歩へ。
確かにラクになります。
でも、
家族4人分を、
親が洗う。
親がたたむ。
親が収納。
では、家事そのものは残っています。
もっと考えたいのは、
その家事をなくせないか?
です。
「干さない」という選択
乾燥機などを活用すれば、
干す。
取り込む。
という工程を減らせる家庭があります。
「たたまない」という選択
ハンガーのまま収納。
ボックスへ入れる。
これなら、
家族全員分をきれいにたたむ家事を減らせます。
「運ばない」という選択
ランドリーの近くにファミクロ。
玄関近くにランドセル収納。
使う場所の近くに物を置く。
これなら、
家中へ物を運ぶ家事を減らせます。
「片付けてあげない」という選択
子どもが帰宅。
↓
自分で上着。
↓
自分でランドセル。
↓
自分で水筒。
↓
自分で学校用品。
収納を子どもの動線・高さに合わせれば、
親が後から片付ける必要を減らせます。
「配膳してあげない」という選択
子ども自身が、
コップを出す。
箸を並べる。
料理を運ぶ。
食後は食器を下げる。
家族が家事に参加できるキッチンなら、食事の家事も分散できます。
家事ラクの本質は「家事分担」
一人が、
料理。
洗濯。
片付け。
子どもの準備。
を全部効率よくできる家。
これも家事ラクです。
でも、さらに目指したいのは、
家族4人が少しずつ家事をする家。
です。
子どもの自立にもつながる
自分の服を取る。
自分の物を片付ける。
食器を下げる。
学校の準備をする。
これは親の家事を減らすだけではありません。
子ども自身が生活する力を身につける仕組み
にもなります。
「ママ目線」だけで間取りを決めない
家事を多く担当している人の意見は重要です。
でも、
父親。
子ども。
も図面上で動かします。
「この人は何を自分でできる?」
を確認する。
これがQ91・Q92で扱った家事分担につながります。
家族全員を図面上で動かす
おすすめは、
平日の朝7時。
父親は?
母親は?
子どもは?
そして、
夕方18時。
誰が料理?
誰が宿題?
誰が洗濯?
誰が片付け?
これを一人ずつ確認します。
今だけで決めない
家を建てたとき、
子どもは5歳。
でも10年後は15歳。
20年後は25歳。
やがて独立します。
そのとき夫婦2人になります。
だから、
5歳・15歳・25歳・子ども独立後
の4段階で同じ図面を見る。
これが重要です。
SNSの正解より「自分たちの正解」
横並びダイニング。
ランドリー3帖。
ファミクロ3帖。
回遊動線。
玄関手洗い。
どれも便利になる可能性があります。
でも、
全部の家庭に必要なものではありません。
自分たちが、
何に困っている?
何を減らしたい?
どう暮らしたい?
から決めます。
家事時間が減ったら何をしたい?
これも大切です。
家事を30分減らす目的は、
さらに別の家事をすることではありません。
子どもと話す。
一緒に遊ぶ。
夫婦で過ごす。
趣味を楽しむ。
早く寝る。
家事以外の時間を増やすための家づくり
と考えます。
よくある失敗例
「家事ラク住宅にしたい」
と人気設備をたくさん採用。
確かに家事は少しラクになった。
でも、
家族の物を片付けるのは親。
洗濯物を収納するのも親。
食器を片付けるのも親。
結局、
「家事をする人が速く動ける家」になっていた。
「家族が自分で動ける家にすればよかった」
と感じた。
最後のチェックポイント
- 家事を一工程なくせないか
- 物を運ぶ距離を減らせないか
- たたむ家事を減らせないか
- 家族自身で片付けられるか
- 子どもが自分で準備できるか
- 夫婦どちらでも家事できるか
- 家族全員が収納場所を分かるか
- 10年後も使えるか
- 子ども独立後も使えるか
- 家事が減った時間を家族の時間にできるか
まとめ
家事・子育てがラクになる家づくりで一番大切なのは、
「家事をする人の動線を短くすること」だけではありません。
本当に目指したいのは、
家族が自分のことを自分でできる家。
住宅会社へ、
「家事ラクの間取りにしてください」ではなく、「この家で、家族一人ひとりが自分でできることを増やしてください」
とお願いする。
親が頑張らなくても片付く。
家族が自然に家事へ参加する。
子どもの成長にも対応できる。
そんな家なら、家事をラクにするだけではなく、
家族と過ごせる時間そのものを増やせます。
















