「夫婦とも仕事をしている家庭では、どんな間取りを一番重視すればいいですか?」
共働き家庭の家づくりというと、
ランドリールーム。
ファミリークローゼット。
食洗機。
乾燥機。
回遊動線。
などが注目されます。
もちろん、どれも便利です。
でも一番大切なのは、
便利な設備を増やすことではありません。
私は、
「家事を頑張らなくても回る仕組みをつくること」
が最も重要だと考えます。
共働き家庭は「時間」が足りない
例えば平日の夕方。
17:30 保育園・学童のお迎え
↓
18:00 帰宅
↓
夕食準備
↓
洗濯
↓
子どもの宿題
↓
夕食
↓
片付け
↓
お風呂
↓
翌日の準備
↓
寝かしつけ
ここへ、
掃除。
洗濯物をたたむ。
学校プリント確認。
保育園準備。
なども入ります。
だから共働き家庭では、
家事の移動距離より「家事の工程数」
を減らすことが重要です。
例えば洗濯
一般的な洗濯では、
洗う。
↓
カゴへ入れる。
↓
運ぶ。
↓
干す。
↓
取り込む。
↓
たたむ。
↓
各部屋へ運ぶ。
↓
収納する。
かなり工程があります。
これを、
洗濯。
↓
乾燥。
↓
ハンガーのままファミクロ。
にできれば、
運ぶ・取り込む・たたむ
を減らせます。
これが、
家事を頑張らなくても回る仕組み
です。
収納も「大きさ」より「場所」
収納をたくさんつくった。
でも、
使う場所と収納場所が離れている。
これでは毎回、
物を運ぶ家事
が発生します。
例えば、
タオル
→ 洗面・脱衣室
パジャマ
→ お風呂の近く
ランドセル
→ 宿題する場所の近く
上着
→ 玄関近く
というように、
使う場所の近くに戻す場所をつくる。
これだけでも片付けやすさは変わります。
「ママの家事動線」だけで考えない
共働き家庭で特に注意したいポイントです。
「奥様が料理しながら洗濯できます」
という間取り。
一見便利ですが、
なぜ奥様が全部する前提なのでしょうか?
夫。
妻。
子ども。
誰でも、
洗濯物をしまえる。
食器を片付けられる。
自分の荷物を戻せる。
そんな、
家族全員が家事に参加しやすい間取り
を考えます。
子どもにも「自分でできる仕組み」をつくる
例えば帰宅後、
上着は高いクローゼット。
ランドセルは2階。
水筒はキッチン。
では、小さな子どもには大変です。
玄関から、
上着。
ランドセル。
学校用品。
手洗い。
まで自然につながれば、
子ども自身でできること
を増やせます。
これは親の家事を減らすことにもつながります。
「朝」と「夕方」を最優先で考える
共働き家庭の間取りでは、
休日のゆったりした時間より、
平日の一番忙しい時間
を基準にします。
特に、
朝7時前後。
夕方18時前後。
家族全員を図面上で動かしてみます。
誰が洗面を使う?
誰がキッチンにいる?
子どもはどこで着替える?
ランドセルは?
洗濯は?
ここで渋滞する場所を見つけます。
「時短設備」は使用頻度で選ぶ
食洗機。
乾燥機。
ロボット掃除機。
タッチレス水栓。
スマートキー。
など。
共働き家庭と相性のいい設備はたくさんあります。
ただし、
最新だから採用するのではなく、毎日何分減らせるか
で考えます。
毎日10分減れば、
年間では約60時間。
小さな時短でも積み重なると大きくなります。
よくある失敗例
「共働きなので家事動線を短くしたい」
と、
キッチン。
洗面。
ランドリー。
を近くに配置。
でも、
洗濯物は2階収納。
ランドセル置場なし。
パジャマも2階。
家事をするたび物を運ぶ。
結局、
「部屋は近いのに家事は減らなかった」
と感じた。
チェックポイント
- 平日の朝をシミュレーションしたか
- 平日の夕方をシミュレーションしたか
- 家事の工程数を数えたか
- 洗濯物を運ばなくていいか
- 使う場所の近くに収納があるか
- 子どもが自分で片付けられるか
- 夫婦どちらでも家事できるか
- 家族の動線がぶつからないか
- 毎日使う時短設備を優先したか
- 「誰が家事をするか」まで考えたか
まとめ
共働き家庭の家づくりで一番大切なのは、
「家事動線を短くすること」より、「家事そのものを減らすこと」。
住宅会社へ、
「家事動線がいいですか?」ではなく、「平日の朝7時と夕方18時に家族全員を動かしたら、どこで家事が止まりますか?」
と聞いてみる。
そして、
洗う→運ぶ→干す→取り込む→たたむ→しまう
のような家事を、
「どう短くするか」ではなく、
「どの工程をなくせるか」
から考える。
家事を頑張れる家ではなく、頑張らなくても生活が回る家。
これが、共働き家庭の家づくりで最初に考えたいポイントです。
















